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2005/02/18

jugement:キャッチボールでそれたボールが当たり死亡=6000万円賠償

色々なところで取り上げられているが、仙台地判平成17年2月17日は以下のような事案。

少年野球チームのメンバーの小学4年生の男児2人(ともに当時9歳)が公園でキャッチボールをしていたところ、ボールがそれて、近くにいた10才の男の子のみぞおちに当たり、心臓震盪を起こして心停止した。

そのキャッチボールをしていた子供達の親に対して損害賠償を求める訴訟が提起され、判決では、公園を管理している自治体の条例では公園内での球技は禁止されていないが、男児らの近くにはブランコやシーソーなどの遊具が設けられ、当時数人の小学生が遊んでおり、「ボールがそれて他人にあたることが十分に予見でき、他人に傷害を与え、さらには死亡に至らせることがあることも予見しえたというべきだ」と認定。「こうした危険な状況でのキャッチボールを避けるべき注意義務があった」と判示したという。

9才の子供でも、結構良い球を投げることがあるので、心臓死だけではなく、頭部に直撃すれば、脳震盪くらいは普通に起こすだろうし、場合によっては傷害が残ることもあるだろう。だからキャッチボールは危険があることは疑いない。
しかし、それでは公園で他の子供がいる場所でキャッチボールをしてはならないというのか、という疑問がわき上がる。

おそらくは、まあ小学4年生程度でも、全力投球するようなキャッチボールは危険だから、人がいないところでやるように、指導しなければならないのだろう。軽いキャッチボールと、全力投球のキャッチボールとの区別も、つけさせなければならないのだろう。

ついこの間まで少年野球に熱中していた子供を持つ親としては、なかなか承伏しがたい判決だ。どう気をつけていても、打ち所が悪くて死んでしまう子はいるだろうし。うーむ。

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