jugement民訴256条の実例
賠償額算定ミスで判決変更 福岡地裁、1650万増額
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050225-00000224-kyodo-soci
交通事故の損害賠償請求で、本来損害額から控除すべきでない保険金を控除して賠償額を算定した判決を下したが、言い渡しから4日後に控除分を増額した判決を出し直した。
民訴256条で、判決言い渡しによる自己拘束力の緩和が定められており、この規定を適用したわけだ。
制度的に認められている「変更判決」をあたかも不祥事のように報道されるのには違和感があるが、やはり不祥事であろうか?
これでは、控訴審で法令解釈の誤りを指摘して原判決取消をしたら、みな不祥事扱いにしないと一貫しないような気がするが。
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コメント
判決文を見ていないので不明ですが,民訴256条には「判決に法令の違反があることを発見したときは」とあるところ,この指摘された裁判例では,何の法令に違反があったのでしょうかねぇ?
指摘された裁判例は,いわゆる「損益相殺」の誤りと思われます。
ところで,最高裁の判例にも「不法行為によって被害者が死亡し,その損害賠償請求権を取得した相続人が不法行為と同一の原因によって利益を受ける場合には,損害と利益との間に同質性がある限り,公平の見地から,その利益の額を当該相続人が加害者に対して賠償を求め得る損害の額から控除することによって,損益相殺的な調整を図ることが必要である(最高裁昭和63年(オ)第1749号平成5年3月24日大法廷判決・民集47巻4号3039頁参照)」(アドレスの//以前の部分を割愛しています,以下同様,courtdomino2.courts.go.jp/judge.nsf/0/da399470e9fb6ad149256f710022a791?OpenDocument)
とされていますように,不法行為による損害賠償の際に損益相殺を明示した法律上の規定は無かったかと記憶しているのですが(因みに,山田先生のサイトにも「民法上、根拠となる規定はない」と記されてあります
www2.kobe-u.ac.jp/~yamada/98dc3/98dc322.html)
このような明示の法律の規定がない場合も,民訴256条の適用が可能ということなのでしょうか?
そうではなく,民訴256条にいう「法令」には,最高裁の判例に違背する場合も含むという解釈が一般的なのでしょうか?
投稿: ojiyan | 2005/02/26 17:27
ojiyanさん、
ここでいう法令違反は、法令の解釈適用に誤りがあったという意味ですから、判例違反(判例によって示された法令解釈に反する場合)も当然含まれるものと解されています。
312条3項にいう「法令の違反」と同義ですね。
投稿: 町村 | 2005/02/26 17:54
やはりそうでしたか。そうだろうと思っていましたが,自宅では調べる手だてがなかったものですから。勉強になりました(笑)。
ご丁寧にご教示ありがとうございました。
投稿: ojiyan | 2005/02/26 23:26