article岡田好弘・民事裁判手続における電子署名法の問題点
ブロガーとしてもお馴染み岡田好弘先生の研究ノートである。
青森大学研究紀要27巻1号(2004.7)191頁
電子署名については、法制定後も普及する兆しがなく、実は電子署名なしでも実務は動いているではないかという疑いがあるが、そうした認識も含めて、電子署名電子認証法の問題点を考えておくことは有意義である。
この論文では、電子署名の有効期限の問題、法3条と4条のずれの問題、そして推定に関して裁判官の知識レベルによる偏差の可能性などが指摘され、立法論に言及されている。電子署名についての立法は技術的水準の移動や普及度合いにより適時になされていく必要があるので、継続的に立法論を展開する必要がある。
しかしその一方で、解釈論も重要である。特に実務的な指針となるべき論考を今後も期待している。
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