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2005/01/28

media:検察審査会は法律を知らない人・・・

今更政治家の言動に、それも法制度についての言動に目くじら立ててもきりがない気がするし、新聞記事のニュアンスにけちを付けても仕方がない気もするが、中日新聞には久間総務会長が検察審査会を批判したという記事が出ている。

それによれば、久間氏は橋本元首相不起訴不当の議決を出した検察審査会について、「審査会は公判維持の責任がなく検察は有罪見込みがない者を起訴できない、法律を知った人と知らない人の違いではないか」と述べたと伝え、「検察審査会を批判」と書いている。

初めは久間総務会長が検察審査会を無責任だと批判したのかと思った。それなら制度趣旨が分かっていないとしか言いようがない。
しかしよく記事を読んでみると、記者はそのように受け取って「検察審査会は法律知らない人」と見出しを付けたが、久間氏の言葉自体はそうおかしなことではない。検察審査会は法律を知らない一般人が起訴・不起訴の当否を判断するところにポイントがあるのであり、それが検察の判断と食い違うことは当然予定されている。そして食い違いの原因は、法的判断能力の違いにもあるだろうし、法的価値判断の基準が違うと言うところにもあるだろうし、公判維持の見込みをどれほど重視するかにもあるだろう。その他に、政治家には腰砕けになる検察官がいたとすれば、そのようなしがらみがない審査会と判断が分かれることもあるだろう。

この記事を書いた記者は久間氏が、無知蒙昧な一般人が無責任なことを言っているという趣旨で批判していると受け取って記事にしたのだろうが、それならこれから裁判員制度が導入されようというときに、見識を疑われる反応なのだが、記事に載っている発言内容だけからも、必ずしもそうとは受け取りにくい部分がある。

メディアリテラシーのよい教材になるのではないか。

ちなみに妻の感想は、「記者が頭悪い」というものであった。なるほどそうかもしれない。

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