國學院LawLibrarian
TKCのセミナーでは、村井のり子先生のリーガルリサーチに関する発表もインフォマティブであった。
村井さんは、ご存じ『リーガルリサーチ』(日本評論社)の共著者のお一人で、國學院のライブラリアンをされている。
そして発表に同席していた國學院ライブラリアンの島さんは、北大大学院の法学研究科を出られた法律研究者であり、法学専門家としてライブラリアンになった方である。
リーガルライブラリアンとしては彼女のような経歴が理想的といえようが、日本の他の法律系図書館では珍しいケースではなかろうか?
法情報が蓄積し、大量化してくると、研究のためのみならず法実務のためにも優秀なリーガルライブラリアンが是非とも必要になってくる。法科大学院の図書館・図書室はもちろんのこと、多数の弁護士が帰属する法律事務所でもこれからは同様である。
法律事務所では、それほど大規模でなければパラリーガルがその役割をかねることになるだろうが、そうであるとすればパラリーガル養成の重要な要素がリーガルリサーチ能力開発である。そして渉外業務が大量化すれば、やがてパラリーガルとリーガルライブラリアンとの機能分担が、法律事務所内でも必要になってくるだろう。
さらには、一般人のための法律資料案内という役割も、リーガルライブラリアンに期待される。司法ネットには必要な人材である。法律相談と法律資料案内との境界線は微妙な問題ではあるが。
出発したてのロースクールでは今まだそのゆとりがないが、やがてはリーガルライブラリアン養成課程も併設したり、リーガルライブラリアンの資格認定(資格ができることが先決だが)をカリキュラムに組み込むといったことも行われるようになるはずだ。
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