news部下に包丁突きつけて「殺すぞ」と脅したら、捕まる?
答えは捕まらない。たとえ検察官に知られても、お目こぼしを得られる。警察に知られたらそうは行かないかもしれないが、送検されれば起訴猶予が期待できる。それに被害者の部下がガタガタいいだしたら厄介だが、上司の権威にモノをいわせて黙らせろ。偶発的な出来事で処罰は望んでいないと言わせれば、しめたもの。後は減給処分か何かで社会的制裁と反省という奴を示せば、大いばりである。少なくとも福岡ではそういうことになっている。
このネタは落合先生のブログで知ったのだが、読売新聞の記事には次のように書かれている。
「暴力行為事件は昨年2月20日に発生。福岡市中央区の地検庁舎内で、上司と部下がささいなことで口論となり、上司が出刃包丁(刃渡り約18センチ)と包丁(同約16センチ)を持ち出し、部下の職員に突きつけて「殺すぞ」と脅した。上司は減給1か月(100分の20)の懲戒処分を受けた。」
また朝日新聞の記事では
「地検の木村敏文・次席検事は、起訴猶予としたことや公表しなかった理由について「偶発的な面もあり、被害者も処罰を望んでいない。職務上の行為ではなく、公表基準に当たらないと判断した」としている。」とある。
(いずれの記事もオンラインだが、どうせすぐ消えるのでリンクははらない。それにリンク禁止とも受け取れることを堂々と書いているし・・・)
しかしまあ、こういうことが明らかになる情報公開制度というのはつくづく偉いと思う。
総務省の情報公開制度利用の手引参照。
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