E-Litigation--A. Stanfield
メルボルンのThomsonの書店で買い求めた本に、Allison Stanfield, E-Litigation, 2003がある。
オーストラリアのハイテクぶりは前から注目だったし、メルボルンの新しい裁判所でもその実現がかいま見られた。
本書はメルボルン大学法学部の上級研究員で<e.law>australiaのディレクターを務める弁護士Allison Stanfieldによる、電子訴訟手続実現のための現状報告と課題の提示である。
電子訴訟手続は、E-filingから始まり、Discovery、訴訟手続の進行管理、口頭弁論、控訴審のいずれにおいても重要であり、それぞれに適切なハードが必要である。
また、特にディスカバリーの過程の電子化は、世の中の文書が電子化することを前提にして、電子的ディスカバリーが大幅に時間とコストの節約になる。
日本法にはディスカバリーが法律上ないが当事者照会や起訴前の証拠収集処分、起訴後の文書提出命令などでは電子化された情報をどう取り扱うか、既に問題となってきている。
そして書証についても、電子情報をどう取り扱うかは問題となり、プリントアウトしたものを原本と扱わざるを得ない状況である。
E-Filingについてはようやく始まろうとしているが、予断は許さない。電話会議システムやテレビ会議システムは普通に使える状態となっているが、それが記録に結びついて管理されているわけではない。
そして訴訟進行管理の電子化は、まだ実験の域を出ないでいる。
こんな状況の日本において、本書は有益な指南書となるものである。
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