裁判員模擬裁判
7月17日と18日に、南山法科大学院では裁判員制度を用いた模擬裁判を実施した。
17日はオープンキャンパスの一環として、高校生が中心となって80人くらい集まり、18日は愛知サマーセミナーの一環として、一般の方々、家族連れなどで40人くらい集まった。ほとんど宣伝活動をしなかった(できなかった)割には、それなりに人が集まったといえよう。
裁判員は参加者の中から抽選で選ばれる。誰が選ばれるか分からないので、最後まで参加できるかどうかも確かめるなど、裁判員選定手続が実質的に機能した。
その裁判員に選ばれた高校の先生が、こういった制度について高校ではまったく情報が入ってこないと、問題点を指摘されていた。弁護士会も裁判所も、それなりに啓蒙活動に力を入れているところだが、まだまだ努力が不十分であり、模擬裁判のような形で裁判員体験を積み重ねていかなければならない。
パンフの配布でお茶を濁すのではまったく足りないというべきであろう。
とはいえ、啓発活動はこれからだろう。法廷の構造や裁判員の法廷での着席位置などが決まらなければ模擬裁判もできないので、それらが決まってから裁判所を使った模擬裁判が盛んに行われることを期待したい。
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