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2004/06/08

マッシュアップ

ネットで普及する音楽「マッシュアップ」は著作権の常識を変えるか
『グレイ・アルバム』販売差し止めに、ファンたちが抗議

後者はやや旧聞に属するのだが、著作権のあり方がデジタルとネット技術の進化によって変わらざるを得ない事例として、改めて注目だ。

特に、後者の記事中に見られる発言:
>クリエイティブ・コモンズの責任者、グレン・オーティス・ブラウン氏は、
>『ザ・グレイ・アルバム』に「これだけ人気があることは明らかなのだから、
>今回の件についてEMI社が契約を結んでケリをつけようとしない理由が
>わからない。私には、どうも理にかなっていないようにみえる」と語っている。

> ブラウン氏は、レコード会社側が、双方が利益を得られる状況だと認識し、
>曲の使用を許可して利益の一部を手にしようとしないことに驚いたと述べている。

 >「古いものを2つ合わせることで、新しいものを創り出す。レコード会社が
>これを金儲けの手段だと考えないとは驚きだ」

ということなのだが・・。
日本にはパロディを否定する同一性保持権があり、これが世の中の発展を妨げている。
同一性保持を著作者の絶対的な権利として認めるべき局面を明確にして、翻案権の領域や二次利用の許される領域との区分を論じるというような文献はないものか?

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コメント

最近だとPE'zの大地讃頌がこれにあたるのですかな。。
パロディでなく敬意を示して著作権まで払っても作曲者に不快感を与えた事になれば仕方ないのですね

(ソース)
http://www.mainichi-msn.co.jp/search/html/news/2004/04/13/20040413dde018200016000c.html

投稿: ぴょん | 2004/06/10 22:18

ひどい話ですね。
現行法ではどうしようもなさそうですけど。

大体現在の著作権法は、文化の発展とかいう視点が全く欠けていて、ただただ圧力団体の影響下にさらされた「民主主義」によってどんどん接ぎ木されてきているのでしょう。
コンテンツを生み出す人を守るべき法律がコンテンツを生み出せないように作用する現状がかいま見えるというものです。

投稿: 町村泰貴 | 2004/06/11 01:04

>文献はないものか?
非法学者で良ければ、名和小太郎氏の「サイバースペースの著作権」など、どうでしょう。
ざっと見て、p20-30,p100-116辺りに記述があります。
「雲を盗む」「技術標準対知的所有権」「知的財産権」など…
工学博士としてのキャリアから語られた話が面白かったです。
「サイバー(略)」には、参考文献として更に紹介されてるので、
参考文献へのリファレンスとしても役に立つかも知れません。

投稿: 一般人 | 2004/06/18 16:52

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